2021/06/25
Indigoは本藍をロープ染色で16回染め
BrownはLogWoodでカセ染めした糸を
岡山県井原市の機屋さんにお願いします。
ここの機屋さんは私が17歳の時
『ジーンズが好きなので力織機を観せて下さい』
って言ったら快く見せてくれた事を今でも忘れません。
そんな思い出の場所で今回のDENIMは織られます。
もし将来タイムマシンが開発されたら1916年にトリップしてOLYMPICモデルのジーンズを新品で購入して、その後1997年にトリップして井上少年にこの力織機で自分たちのDENIMを将来織る事になるよと自慢したい。
(って事は最近会社でタムロしてた少年も優しく接すると20数年後には??)
綿の紹介の時にも書きましたが、狙ってるIndigo DENIMの特徴がザラ付きの強いムラの強い縦落ち感です。
その為にはシャトルの回転数を限界まで下げてゆっくりと織って頂いてます。
現場では何台ものシャトルが、ガッチャンガッチャンと音を立ててますが、TCBがお願いしてる二台の織機は際立って遅く刻んでるリズムに嬉しさと、同じ製造業として非常に効率の悪い依頼をしてる事に申し訳なさも覚えました。
私も井原の力織機は沢山観てきましたが、ここの面白いのはレシピをパンチカードに打ち込んで設定してる所です。
今回はタイミング良くタイプライターみたいな機械で作成してる姿が見れたので撮影させて頂きました。
そしてもう一つこの機屋の特徴ですがシャトルの大きさが他社に比べて大きく作られてるみたいです。
(確かにTCBSHOPスペースに飾ってたDENIM用のシャトルより一回り大きいです。)
この大きいシャトルを左右に通り抜けさせる為には織る際の開口を大きく長くする必要が有り独特のザラ感を生むと説明を受けました。
色々な生地を作らせて頂いてる中で小さいシャトルだったらダメというレッテルを貼るつもりは無いですが、この1910年代の空気感を出す為にはこのシャトルにして大正解だったのでは無いかと思ってます。
耳糸の幅もAmoskeagのスクラップが広かったのでその糸の数には拘りました。
今、その幅を再現しようと思うと糸巻きを追加してテンションを合わす為に1本づつ糊付けして織って頂いてるみたいです。
工場長の非常に手間暇掛けてるとの言葉に担当の営業の方は苦笑いでした。
LogWoodもIndigo同様に回転数を限界まで下げてゆっくり織るという事は共通してるらしく、カセ染めならではの糸の節がどうしても出るらしいので、それを生地の裏に押し込む作業が大変みたいです。
この生地の節はB品では無く製造工程上必然に発生する部分ですので可愛がってあげて下さい。
さぁ私もこの企画が楽しみになってきました。
このProjectの紹介はまだまだ続きますが6/26 19:00 @tcbinoue instagramにてローンチliveを開催します。
お楽しみに!
The threads of this pure indigo fabric goes into the pool of indigo for 16 times. Our aim on this fabric is strong stubbiness and strong irregularity on the surface. In order to achieve that, we need to speed down the rotating speed of the shuttle as much as possible. Even from the pics, I think you can see the strong slubbiness.
The shuttles from Nihonmenpu is a bit bigger than normal ones. Wefts are casted into the warps by these shuttles moving laterally but because these shuttles are big, the heddles which move the warps up and down need to move much more than usual . As a result, the texture of fabric get soft like a hand-woven fabric as well as natural slubbiness. We work with several different weaving factories to produce various fabrics so I’m not saying that the big shuttles like these are a must for good vintage looking fabric but this time I must say we have made a right choice.
The rotation speed of the shuttle must be slow to get the vintage feel on the fabric. There are more than 50 vintage shuttle looms in the room but the two machines weaving our denim was moving much more slowly than others. I felt good about it because we are doing things right but at the same time felt sorry for the mill because I’m also a manufacture and the priority for any manufacturer should always be production efficiency. I must appreciate their approach towards our project this time.